仕事を通じて知り合った友人たちですが、仕事だけじゃないんですね。いろんなことを教えてくれるし、つらいときは励ましてくれ、嬉しいときは一緒に喜んでくれ・・ でもお金は貸してはもらえません。 「友人を持つならアフリカで」 さらま交易の格言です。

 アフリカを歩くたびに自分のかよわさを実感し、幾度も幾度もめげそうになるのを何が励ましてくれるのか? いえいえゼニ儲けの衝動ではございません。不屈の大和魂? そんな立派なものは最初からございません。そうです、アフリカの友人たちなのです。彼らがいなくては、私なんぞ何にもできまへん。ありがたや、ありがたや。

友人たち

 何が過酷か、それはやはり気温ですね。西アフリカの2月頃の気温は軽く摂氏50度を超えることがあります。現地の人たちですら、日陰でお昼寝をして日が沈んでから行動を始めたりしているところを、朝からフルに歩き回るのですから体調もすぐにおかしくなってしまいます。
 なにしろ最も暑い頃は、よく冷えたミネラルウォーターをその辺のキオスクで買っては、がぶ飲みして水分補給したあとには頭からたっぷりぶっかけて、体温を下げるようにします。これを強制水冷方式といいます。たぶん日本人あたりの体温調節機能ではアフリカの気候には対応できていないのではないかと分析しています。けっこうこれは具合がいいやり方です。

 アフリカを歩き回ることが好きではじめた仕事で、西であれ東であれ渡航のたびにたとえ前回から数ヶ月しか経ってはいなくても、飛行機が着陸してその地に降り立つときには、「また帰ってきたな」とひとしおの喜びにいつもながらつつまれるのですが、数日をそこで過ごして炎天下を歩き回ったあとあたりには、いったい何歳までこの仕事ができるものかとふと不安になるのも事実です。

買い付けのお仕事

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